MicroServerの導入にあたり一番心配だったのはそのパフォーマンスです。
当然速いにこしたことはないのですが、家庭用サーバに必要なことは「用途に十分であればよい」という割り切りです。使いもしないパフォーマンスより、静穏、省電力、小型が重要。 私の使い道はWEB,メイルサーバですから、そちら方面でのベンチマークテストを行い、比較検討してみましょう。

指標として「Apache Benchmark」を用います。

  • 自分自身上で動いているApacheに対してab(ApacheBenchmark)をかける
  • URLはサーバ公開時のURLに近いもの。
  • localhostではなく、ホスト名を使う。
  • htmlファイルはNFS先ではなくローカルに置く。
  • 参照するページはApacheのマニュアルの日本語のトップページ、「Apache HTTP サーバ バージョン1.3ドキュメント」というページを利用
  • オプションは以下の通り
    % /usr/local/apache/bin/ab -c 8 -t 10 -k http://hostname.domain/manual/index.html.ja.jis
    静的なHTMLファイルに同時に8人が接続し、10秒間激しくアクセスを行うという状況を再現
  • 測定を何回か行い、最もいい値をつかう。
Architecture OS Result[Kbytes/s]
Pentium3 (650MHz) RedHatLinux7.1.2 11329.43
Eden (533MHz)+PC133/CL3 VineLinux2.5(2.4)(Cons) 7688.93
Celeron (566MHz) FreeBSD4.1 6475.25
Celeron (566MHz) FreeBSD4.6 6333.79
Eden (533MHz)+PC133/CL3 VineLinux2.5(2.2)(Cons) 6071.85
Celeron(600MHz) + i810 VineLinux2.5(Console) 6038.19
SunBlade100 (500MHz) Solaris8 5633.88
Eden (533MHz)+PC100/CL2 VineLinux2.5(Console) 5433.45
Eden (533MHz)+PC133/CL3 VineLinux2.5(XFree86) 5101.58
Celeron(600MHz) + i810 VineLinux2.5(XFree86) 4956.98
Eden (533MHz)+PC133/CL3 FreeBSD4.5 4837.53
K6-2(400MHz) FreeBSD3.1R 4492.75
Eden (533MHz)+PC100/CL2 VineLinux2.5(XFree86) 4054.38
Celeron (633MHz) RedHatLinux7.1.2 3550.00
PB2400c (240MHz) VineLinux2.1.5 3050.23
SunSS20 (150MHz) Solaris2.6 2172.50
PowerMac7500(100MHz) VineLinuxPPC 2.1.5 1615.26
Cobalt RaQ2(MIPS250MHz) Cobalt Linux 4.0 1125.83
Geode (300MHz) FreeBSD4.6RC 860.29
libretto20改(100MHz) FreeBSD4.6 372.24
860Kbyte/secの意味
一秒間に860Kバイトの転送ができたと言う意味。分かりやすいように単位を変換すると
860Kbyte/sec → 860 x 8 KBit /sec → 6.88MBit/sec(Mbps)
ADSLの8Mbpsというネットワークは下りこそ最大8Mbpsですが、サーバをつなぐ線として見た場合に重要な上りの速度は1Mbps。実に6.8倍の余裕があるではないですか(^_^)
実際にはそう簡単ではないと思いますが、当面 十分なパフォーマンスを持っていると言えましょう。